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2012年10月21日(日)“万代市民会館”に於いて

11回目の学生講習会がおこなわれました。

主催側の準備期間不足のため、少人数での講習会となりましたが、病証の経絡的捉え方、治療の考え方等、多くの質問をいただきながらの実技研修となりました。

実技講習では、実際に治療を行うための刺鍼の仕方や証を導き出すための脉診の基本を行っていただきました。

その後、少しばかり治療を体験していただき、学校で行っている鍼とは違っていること等の体験をしていただきました。 

 

講習会スケジュール

午後1時00分~4時40分

1.学校で学んでいる東洋医学概論は経絡治療の基本理論

学校学ぶ東洋医学が痿論は、勉強当初何のことかさっぱりわからないことだと思いますが、実はこの理論こそ経絡治療の氣帆bb理論であり、大事な考え方なのであること。実際の治療は、この理論に則って行われていること等、お話しました。

2.経絡治療の概要

各班に別れた後、各学年に合わせた基礎講義となりました。

 3.実技

① 脉診(脉状診・比較脉診)

② 基本刺鍼(補・瀉法)

4.経絡治療の体験

実際に問診を行い、臨床に即しておこないました。

5.質問会(各班ごとに実施)

講習会後記

少人数での請う腫塊となりましたが、参加された皆さんの活気あふれる講習会となりました。

学校での学びと異なるやり方にはじめはまごついていたようでしたが、次第に引き込まれ熱を帯びた講習会となったようです。

参加された学生さんのこれからの進路選択に大きなきっかけとならんことを期待します。

東洋はり医学会新潟支部  齋藤義昭

 
 
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ー無生理状態から定期的な生理、そして姙娠出産へ (30才代の女性)ー

自然に生理になることが無く、長年病院に通って治療を受けていたそうです。

しかし、ホルモン注射を受けたときには生理になるが、そこから定期的に、順調に毎月生理になるところまではいけず、ホルモン療法を受けたときのみ生理になるということを繰り返していたそうです。

そんな中、鍼治療が良いのではないかと紹介され来院されました。

当初は、病院での治療も合わせながら鍼治療を行っていました。鍼治療開始から2・3ヵ月後にはホルモン療法を受けなくとも自力で生理になることが少しずつ出来るようになってきました。しかし、毎月というわけにはいかず病院の治療と併用という時期がしばらく続きました。

医師からは、「このままホルモン治療を続けていかないと治らないよ」といわれ、患者さんも迷いながらも併用治療を行っていました。

しかし、生理の間隔は少しずつではありますが狭まってきましたが、毎月順調とはいかない状態が続いていました。

お医者さんからは再度治療を続けないといけないと言われながらも、病院での治療間隔を伸ばしていってもらうようにしました。それでも以前よりは生理の状態が良くなってきていました。この事実はお医者さんも認めざるを得ない様子だったそうです。

しかし、身体を妊娠するに足る状態に変えるにはまだ時間が必要のようでした。特にホルモン等薬の投与を繰り返してきていて、身体は冷えている状態です。どうしても姙娠可能な身体に変え、生理を順調な状態に導くために、薬の投与を全く受けない状態が必要と強く感じました。そこでお願いをしてみました。「半年間で良いですから薬を全くきって鍼治療だけで御願いします」と。

信頼関係が無ければとっても受け入れてはもらえないことです。今までの治療の中で培われたものがあったのでしょう。快く受けていただきました。

鍼治療のみでの治療が始まり、開始してから半年が過ぎようとしていた頃から急に「生理がなかなかこないんです」との話がありました。以前にも数ヶ月生理が飛んでいた時期もあり、当初はあまり氣にしていなかったのですが、「なかなかこない」と治療のたびに言われるようになりました。そうこうしているうちに少しお腹に目立つものが感じられるようになり「ひょっとしたら姙娠かもと」感じられるようになっていました。本人もお腹の違和感(少し膨らんできた様子)を覚え心配されていました。病院へ行くことを進め確認をしていただくことにしました。

病院で検診したところ妊娠5ヶ月とわかり、本人も医師も共に驚いていたそうです。

その後、妊娠中の治療を継続していただき、途中逆子にもなりましたが、鍼治療により正常に戻し、最後には陣痛促進穴の反応を捉え、無事出産予定日に安産で出産されました。

今回の事例のように、生理不順で悩んでおられる方も多いです。ホルモン投与だけでは問題解決が困難な場合も多いようです。もともと身体は悪い状態を良い状態に戻そうという機能を持ち合わせています。その力を引き出してあげられる鍼治療(経絡治療)の威力と効果を改めて教えてくれた症例でした。

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関西地区在住の方からの感謝の手紙

藁をもすがる思いで、温穂堂ホームページの問い合わせにメールを下さる方々がおられます。しかも関西や中国地方といった遠方からのお問い合わせが続いています。

そんな問い合わせになかなかメールのみではお答えできず、電話にて直接お話させて頂くことが多くなっています。。

本当に切羽詰った状態でメールを下さっていますから、生半可な答えなどは出来ません。結果、電話でお答えさせていただくと言うパターンが多くなっています。

そんな中で、メールをいただいてお答えした関西在住の方からの感謝のお手紙をいただきました。

困っておられた様子など書かれており、この手紙の内容を掲載することで、同じように困っておられる方々に少しでも安心を届けられたらと思い、ご本人の許可をいただき掲載いたしました。

【以下、お手紙の内容です】

『その節は、メールでのお問い合わせだけにも関わらず、わざわざお電話まっとで下さり、ご親身にご助言をいただきまして、本当にありがとうございました。

去年の年末辺りから、娘が風邪をひく機会が増え、その上、喘息症状も伴い始め、お医者さんから喘息と断言されたときは、本当にショックでした。私自身もアトピーや小児喘息があったので、当然のように言われましたが、親としては、自分の体質のせいで、大切な子供にまで同じ思いをさせると思うと、本当に落ち込みました。風邪をひき少しの咳が始まるだけで恐怖を感じ、以前のように、ひどくなれば入院させてしまうのでは・・・・と頭の中が不安で一杯で、慌てて小児科へ走るものの、出る薬は、気管支拡張剤の内服薬と、同じく気管支を拡張させる貼り薬での様子見でした。これで更に症状が出るようなら吸入が追加され、ステロイドの内服を追加する治療方針でした。

薬の常用を避けたい私は、あれこれと薬の質問を重ねるのですが、詳しくお医者さんの話を聞けば聞くほど、最悪の状況ばかりお話され、かえって自分の不安をあおるような上竅でした。

喘息の薬は予防薬が中心で、たとえ症状が出ていなくても、発作が出ないように、長期に渡り内服を続けては止めて様子を見るのが基本スタイルらしく、そんな薬の使い方を疑問に思いネットで調べてみると、同じような薬に不安や疑問を持つ親御さんの書き込みがたくさんありました。「内服していても発作のなるときはなる」「いつまで内服を続けるかわからない」「貼るテープはずっと貼っていても大丈夫?」「予防で薬ばかりに頼って、自分の体で治す力が失われない?」等々、長期薬を服用しているでも、必ず安定することなく、疑問がついて回るかと思うと、やはり、薬にすがるのはもう止めようと決心するものの・・・ひどい咳込みがくれば、そんな決心は直ぐに恐怖心に負けてしまい、手持ち薬に手が伸びて小児科へ通う日々でした。

そんな中、原因不明の高熱が出て微熱が続き、数回の解熱剤の使用と、2種類の抗生物質を三日間飲み、いつもの喘息予防薬も合わせて飲み続けていたところ、メールで相談させていただいた低体温の症状になりました。

お医者さんに相談しても、命に関わらない程度の低体温は見向きも去れず、素人ながらに、太陵の薬を短期間に摂取した副作用ではないかと思いながらも、お医者さんには、全く関係ないと言われ、不安な日々が続いていた時に温穂堂さんのホームページに出会いました。今から思えば、低体温にならなければ、温穂堂さんに出会えなかったので、低体温になってくれて良かったと思えるくらいです(笑)。

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アトピーも、以前は痒がり寝られず泣く娘を見ると、薬は抑えるだけと重々わかっていながらも、その場しのぎに薬を塗る日もありましたが、今は、痒がり多少ひどくなっても「身体から悪いものが出てる出てる、治ってるなぁ」と、好転的に考えられるようになりました。

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最近は、家の周りをマラソンしたり、遠くまで散歩したりと積極的に外で遊び、以前のように、風邪をひかせたら喘息になり、また薬を長期常用するのではと言う不安から、家にこもりがちな日々がなくなり、外で娘が上着を脱ぎたいと言っても、笑顔で「いいよ~。寒くないって強いね」と言えるようになりました。以前は、寒い=風邪=喘息=薬の長期常用の連鎖になっていた私は、恥ずかしながら脱ぎたがる上着すら脱がせてやれない精神状態でした。

身体を治療していただけるだけでなく、娘に薬の副作用を心配することなく、不必要な薬の乱用をせずにすむ安心感は、私の大きな精神の安定に繋がり、更に明るく楽しい生活をすることが出来るようになりました。

重ね重ね本当にありがとうございました』

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更年期障害の治療例から -50歳代の女性-

数年前から更年期障害の症状に悩まされ薬を服用していました。うつ症状やホットフラッシュ・めまい等なかなか思うように仕事にもいけず家にいることが多くなっていたそうです。薬を服用していても諸症状はなかなか改善されず、次第に悲観的になっていったようです。

そんな中、当院を紹介され来院されました。声に力がなく、病の回復に対して悲観的になっていた様子が伺えました。

腹部も力なく軟弱で免疫力の下がっている状態が見受けられます。

「鍼治療を続けていきますとこれらの力のない状態からふっくらとした張りのある力強い状態に変わっていきます。声も変わってきますから、次第に自覚できるように変わっていきますよ」とお話し、継続治療することによって回復することを説明しました。

数回の治療で、声に力が戻り、頭痛やめまいが無くなってきました。当初週2回の治療でしたが、回復の様子を見て週1回に切り替え、当初服用していた薬も全く服用せずに快適に日常生活を送ることができるようになってきました。

現在は、2週に1回の割合で体調管理もかねて来院されております。その間、軽度のままい・肩こり等がありましたが、そのつど回復されて今日に至っています。

更年期障害で苦しんでおられる方は多いと聞きます。薬の服用で簡単に直るケースも追いようですが、しばらく飲んでいるのにいっこうに症状に改善の見られない方は是非、このような鍼治療をもひとつの医療として考えていただければと思います。

是非、鍼治療によって以前のような心もからだも元気な状態に戻していきましょう。このような症状に対しても、この症例のように効果を挙げられるのです。

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2009年11月15日(日)“クロスパルにいがた”に於いて

7回目の学生講習会がおこなわれました。

3年生は卒業試験を目前にして大変時間的をとることが難しい時期にもかかわらず、多くの3年生の参加となりました。

今回は、来年開業に向けて頑張っておられる東洋はり医学会の会員の話と私、齋藤の「なぜ経絡治療を選んだのか」話がありました。

体験治療の時間では、実際に指導員が鍼を行い脉の変化、腹部の変化、症状の変化等を体験していただきました。

指導員の刺鍼によって脉の変化が起こるのですが、その変化を感じられ、驚かれている受講生もおられました。経絡治療初体験の中で、このように変化をとらえられることは、大きな力となるでしょう。

この感性を大切にしてください。今後の精進を期待します。

 

 

講習会スケジュール

午後1時00分~4時40分

1.なぜ経絡治療を選んだのか

盲学校時代の体験から経絡治療に出会い、東洋はり医学会入会によって人生・経絡治療の師に出会って現在の私があること。

経絡治療のすばらしさをお話しました。

 

2.開業に向けて今やっていること、大切なこと

 

3.実技

① 脉診(脉状診・比較脉診)

② 基本刺鍼(補・瀉法)

4.経絡治療の体験

実際に問診を行い、臨床に即しておこないました。

5.質問会(各班ごとに実施)

 

 

 

 

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講習会後記

今回で学生講習会も7回目となります。これまでの講習会によって東洋はり医学会に入会されておられる先輩方も多くなってきました。

その先輩の話や実技指導と学生講習会も若い人たち主導の講習会となっています。

これは大変感謝なことです。若い人たちが経絡治療の技術を引き継いでいることに意義深さがあるように思います。

今回の講習会は、3年生の参加が多く、何度もこの講習会に参加されておられる学生さんも多く、このような参加者のみの班を作り、少しバージョンアップした形で指導を行っています。

 

皆さんとともに経絡治療を修練しあえる日が必ず訪れる日が近いことを期待しています。

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講習会に参加してくださった皆さん、ありがとうございました。

今後、体調にきずかい、勉学に励んでください。

 

東洋はり医学会  齋藤義昭

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ー出産予定日になっても陣痛が全くなく、帝王切開日が決められましたが、どうしても自然分娩したいと来院されましたー

初産の30歳代の女性です。手足がやや冷えていて、冷え性であるとの自覚のある方でした。出産予定日が間じかに迫ってきているもかかわらず陣痛らしきものが全く感じられず、医師からは帝王切開の日を決まられてあせっておられました。

できることなら自然分娩したいとインターネットを調べていたら、たまたま当院のページにヒットしたそうです。鍼治療は初めてですが、何とか陣痛を起こしてもらいたいとの一念で来院されました。

問診を終え、からだの様子を診てみますと手足にやや冷え感がありおなかの様子も硬く小さめでした。

やや虚体に属するかと思われ、あせって陣痛を起こさせるより、初回は少し全身調整を中心に治療をし、お腹をふっくらとさせからだの力を引き上げることに重点をおくことを説明し、治療に入りました。

初回の治療を終え、からだは温まり冷えていた手足も温かみを帯びていました。硬く小さなお腹もふっくらと広がり母体も胎児も楽になった様子でした。帝王切開の日が決められ、あまり余裕がないため翌日に来院してもらうことになりました。

翌日に来院され、からだが温まっていて楽に過ごせましたとのことでしたが、陣痛は起こらなかったとのことです。「今回の治療を終えると陣痛が起こってきますから安心してください。反応が出てきていますから」と説明し、治療に入りました。

治療の最後に、背部に現れる反応を確認し、円皮鍼を貼付し治療を終えました。「今回の治療で陣痛が起こるようになりますが、出産にいたるような陣痛はまだのようです。おそらく次回の治療後に出産できるでしょう」

二日後に来院していただき、所定の治療を終えた後、最後に廃部の反応点に円皮鍼を貼付しました。「反応店がいいところまで下がっています。明日かあさってには強い陣痛が始まり出産になりますから、強い陣痛の間隔が短くなったら背部に貼付した鍼をはずしてください。楽に出産できますよ」と説明し、3回目の治療を終えました。

 

その後、出産の連絡をいただきました。「治療の翌日に出産しました。ありがとうございます。陣痛が来て2時間で出産できました。お医者さんはじめスタッフの皆さんが初産なのにと驚いておられましたよ」

最近は、微弱陣痛の妊婦さんが多く、帝王切開にいたるケースが増えているように感じられます。また、お腹の小さくて硬い妊婦さんも多く妊娠中に抱える問題も多いのではとも感じています。

今回のように、安産灸をしながら出産を迎えるのではなく、全く鍼治療と無縁で出産予定日になって陣痛が起きず、来院されるケースはまだまだ僅かです。できることならば、もっと早くに治療に来ていただき調整をおこなって出産へと希望するものです。これはなかなか難しいとは思いますが、もっと多くの方々に知っていただければと日々願ってます。一鍼灸師のつぶやきに過ぎませんが。

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ー仕事と家庭の介護とで疲れ、発症した事例から(30歳代の女性)-

明るく元気で前向きな仕事ぶりで活躍されていました。しかし、仕事はかなりハードで、人とのかかわりの多い仕事のようです。また、日々の疲れを癒すべく休日を過ごさなければならない状態にもかかわらず、休日は休日で家庭でも休みなく動き続けなければならない状態でした。

そのため、疲れたからだを休める時間もなく仕事へと向かう毎日を過ごされていたようです。このような日々が続けばどんな人でもからだと心に変調をきたしてきます。まぁまれには持ちこたえる人もおられるかもしれませんが、私自身のこととして考えてみても同じような結果になると思われます。

 

このような日々の結果、次第にからだは疲れ果てだるくなり、疲れているのに眠れぬ状態へと変わっていきました。食欲もなくなり、朝起きようとしてもからだが鉛のように重く、ベットから起きれなくなりました。

からだの変調とともに心をも変えていきます。明るく前向きだった性格も次第に暗くなり、何事にも意欲が湧かぬようになっていきました。何かをしようともうと息苦しくなり、呼吸ができなくなるような不安感が襲ってきます。今までなんでもなくこなしてきたことができなくなってしまいます。

職場でも今までやってきた仕事ができなくなり、しまいにはその職場へもいけない状態に追い込まれてしまいました。

家族や職場の同僚からのアドバイスもあって心療内科を訪れて診察を受けたところ『パニック障害』と診断されたそうです。

 

そんな中、知人から当院を紹介されて来院されました。

声は小さく、息苦しさを訴えられ(意気がうまく吸えないと)、食欲もなく、外へもなかなか出かけられないとのことです。鍼治療は始めての体験でした。

「東洋医学では、心とからだは一体と考えますので、体の状態も心の状態もともに治っていきますから安心してください。今落ちてしまっている治癒力を少しずつ挙げていきますからしばらく辛抱して通ってください。今は疲れきった心とからだを休めるときです」

3ヶ月ほど休職しながら、当初週2回のペースで治療をしてきました。当初は一進一退を繰り返していましたが、3ヶ月ほどしてくるとだいぶ元気になってこられ、本来の明るく元気で前向きな性格が戻ってきました。

その後、週1回の治療を継続しながら職場に復帰されました。職場の理解もあり負担の少ない仕事からはじめ、周りの人たちの温かさと理解に支えられながら順調に回復していきました。

しかし、元気になって動けるようになってくると、家の介助のことを放ってはおけずついついがんばってしまいます。そのため一時的に不安感や呼吸が辛くなるような症状が出てくることもありました。

現在では、完全復活を果たしたようで仕事に家の介助にとがんばっておられます。当院への治療は欠かさずですが、忙しいため治療間隔が空いてきていますが。

 

鍼灸というとこのような事例には無縁と感じてしまいがちですが、決してそうではありません。「心とからだとはもともと一体なのです」ですから鍼灸治療とりわけ経絡治療においては精神的疾患で苦しんでおられる方にとっても大変有効なのです。

今回の症例でこのことをご理解いただければ幸いです。

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アレルギーのお話 ①

ゴールデンウィークも終盤を迎え、帰省ラッシュが気になる日々となりました。

例年、このくらいの時期になると、花粉症次第に楽になって凝られる肩が多くなるようです。

今回久々に、「私の治療室から」を書いてみようと思っています。私にはどうしても気になることがあるからなのです。 

それは、アトピー・喘息に代表されるアレルギー症状を持つ幼児や小児のことが気になっているからです。当院においても、幼児の治療をおこなっていますが、その大半がアレルギー症状を持っています。生まれて数ヶ月でアトピーを発症して、顔や頭が赤くただれているグジュグジュの状態で来院される子供さんや、アトピーのほかに喘息も発症している子供さん、幼児なのに手足が冷たく湿っている子供さん、アレルギーのため除去食を保育園等に頼んでいる子供さん等、小さいからだで大きな問題を抱えています。

これからも更なる環境の悪化や食生活の貧困さに拍車がかかっていく時代になっていくのでしょうか?

もしそうだとしたら、私たちはどうやってアレルギーを発症させないでクオリティライフを実現していけるのでしょうか?

そんな状況の中、私のできること、鍼治療を通して、漢方の知識を活かして子供たちの成長のお役に立ちたいと思っています。

 

まず、はじめに大切なのは、お母さんのからだを変えていく努力をお願いしたいことです。

妊娠前、妊娠中はもちろんのことですが、「あなた手足は、暖かいですか?湿った手足になっていませんか?おなかを触ると冷たくなっていませんか?膝がなんとなく重く痛むときがありませんか?肩こりがあり痛みませんか?・・・・・・・・」このような症状はありませんか?からだがひえています。生活習慣や食生活の再検討をお願いしたいと思います。

まずは、できるところからはじめてみてください。

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ヘルニアの症例

03rd 5月 2009

1.腰椎椎間板ヘルニア(30歳代の女性)

「第4・5腰椎の椎間板がはみ出し神経を圧迫していると診断されました。痛みが出てから半年ほどになりますが、痛みは一向にひかず増すばかりで、歩くことも困難になっています」と紹介され、来院されました。

もともと腰痛もちで、疲れてくると左腰に重い痛みを感じていましたが、今回のような症状は初めてとのことでした。

左臀部の痛みと下肢にかけての痺れが強い状態です。腰をまっすぐに伸ばすことができず、腰を曲げた状態で左足を引きずるような歩き方しかできない様子です。

ベット上に横になっていただいて初回の治療開始となりました。鍼治療は始めての体験とのことです。横になったままで、所定の本治法・標治法を終え、腰部に施灸をして初回の治療を終えました。腰をまっすぐに伸ばせない状態から、少し伸ばせるようになり、引きずるような歩き方から左足を前に出せるような歩行に変わっていました。

仕事の関係で、週1回くらいしか治療にこれないとのことでしたが、当初はできるだけ間隔をあけずに来院してほしいとお話したところ5日に1回程度の間隔で来院してくださいました。

継続治療の結果、当初一進一退を繰り前していましたが、2ヶ月ほど過ぎたころから歩行が楽になり腰を伸ばして仕事ができるようになっています。しかし仕事量の増加や、寒さにあったったりして症状の悪化を引き起こしてしまいました。このころの治療間隔は週1回から10日に1回のペースになっていました。

「寒さにやられているので、一時的に悪化していますが大丈夫です」とお話し、引き続き治療をおこないました。その後数回の治療で悪化した症状は全く影を潜め、これまでヘルニアで悩んでいたことがうそのように改善されました。

その後、しばらく体調管理ともともとあった腰痛の治療を数回行い、治療を終えました。

 

2.頚椎椎間板ヘルニア(40歳代の女性)

右肩から右上肢にかけて痛みと痺れを伴い、痛みのため夜もなかなか眠れないとのことです。

「以前、手の腱鞘炎で鍼治療をおこなった事があったそうですが、、そのときの鍼治療の痛みに2回目の治療には行かなかったといわれました。でも、痛みが辛く、その様子を見かねた知人がこちらを紹介してくれたので来院しました」とのことです。img0022

この方は、非常に敏感な方です。そのため慎重な刺鍼が要求されます。でも、経絡治療の刺鍼をおこないさえすれば全く問題のないことですが。

初回の治療を終え、ベット上に座位になっていただくと、今まであった痛みがうそのように軽くなっていました。「このような鍼なら続けられそうですか?」「この鍼なら痛くありませんので大丈夫です」

当初週2回の治療からはじめ、回復具合を見ながらはやめに週1回の治療へと切り替えました。

頚椎ヘルニアが主症状なのですが、その他に消化器系、特に胃の調子が日ごろから悪い方で、ヘルニアの治療とともに消化器の治療をもやっていますと伝えつつ、継続治療をおこなっていきました。

3ヶ月ほどの治療で改善され、現在は時折体調管理で来院されております。

実は、腰椎・頚椎ヘルニアという病因には、消化器系の果たす役わりが非常に大きいのです。このことについては、また別の機会にご報告させていただけることがあると思いますので、その機会に譲りたいと思います。

この症例のように、痛みに非常に過敏な方でも経絡治療により、苦痛なく治癒へと導いていけます。

「鍼は痛くていやだ。お灸は熱くていやだ」といわれる方、また、そう思われておられる方も認識を改めていただけますでしょうか。

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