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1. 初潮以来出血の止まらない20歳代前半の女性

この女性は、10歳代前半に月経が始まって以来、現在までずっと少しずつ出血していて、常に生理用品をはずせない状態が続いていました。

当院へは交通事故の後遺症で腰・肩等が痛むことが多く、その治療のため来院されていました。

治療を継続する間に、時々心臓が痛くなり少し胸が苦し状態で来院されたことがありました。

問診の中で「子供の頃から時々心臓が痛くなることがあります。それから、生理が始まってから出血が止まらずいつもナプキンをつけたままです。赤ちゃんは、諦めています」とのことでした。

「諦めたら終わりですよ。それらも一緒に治療していきましょう。治りますよ」と励ましつつ治療を続けました。

苦しかった心臓の痛みが、治療によって楽になったことも、少し信用された一因かも知れませんが。
当初、週2回の治療からはじめました。

継続していくうちに、時折出血が止まる日が出てきました。

その後、治療を週1回に変え継続治療しました。
今では、無事赤ちゃんを授かり、1児の母親となっておられます。

2. 1年に1回程度しか月経のなかった30歳代前半の女性

この女性は、高校生の頃から生理不順になり、20歳代になってから、更に生理になる回数が減り、1年に1回程度になってしまったそうです。

婦人科にしばらく通い、投薬を受けましたが、期待するほどの効果が得られず、通院をやめられたそうです。

当院へは首から肩・上肢にかけての痛みで来院されました。

治療を継続していると、肩・上肢の痛みが和らぐと共に、月経が始まったのです。

「今までは、婦人科での薬を使ったときのみ出血があったのに、もうしばらく服用していないのにどうしてだろう。鍼をしているからですか」と尋ねられました。

「鍼をしていると、体が変わり、自分自身で悪いところを治していくんですよ。だから生理が始まったんです。

それじゃ、定期的に生理がくるように治療を続けていきましょう」と答え、今では定期的に生理がくるようになっています。

この方も、かなり強い冷え性で、来院当初は、氷にでも触るような非常に冷たい手・足でした。

現在では、その頃の面影は全くなくなっています。

当院へは、今でも月1回程度の割合で来院されています。

この症例は、両極端な事例でしたが、治療を継続していくことの大切さを教えてくれます。

長年患ったものを治していくためには、あせらず、患者さんと共に良い状態を継続させて行くこと。

その結果として、患者さん自身が治す力を高めていくことなのです。

結果を早く求めがちですが、時間をかける必要のあるときもあるようですね。

私自身の反省点として、問診の大切さを再度教えられました。

今後の臨床に役立てて行きたいです。

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ー無生理状態から定期的な生理、そして姙娠出産へ (30才代の女性)ー

自然に生理になることが無く、長年病院に通って治療を受けていたそうです。

しかし、ホルモン注射を受けたときには生理になるが、そこから定期的に、順調に毎月生理になるところまではいけず、ホルモン療法を受けたときのみ生理になるということを繰り返していたそうです。

そんな中、鍼治療が良いのではないかと紹介され来院されました。

当初は、病院での治療も合わせながら鍼治療を行っていました。鍼治療開始から2・3ヵ月後にはホルモン療法を受けなくとも自力で生理になることが少しずつ出来るようになってきました。しかし、毎月というわけにはいかず病院の治療と併用という時期がしばらく続きました。

医師からは、「このままホルモン治療を続けていかないと治らないよ」といわれ、患者さんも迷いながらも併用治療を行っていました。

しかし、生理の間隔は少しずつではありますが狭まってきましたが、毎月順調とはいかない状態が続いていました。

お医者さんからは再度治療を続けないといけないと言われながらも、病院での治療間隔を伸ばしていってもらうようにしました。それでも以前よりは生理の状態が良くなってきていました。この事実はお医者さんも認めざるを得ない様子だったそうです。

しかし、身体を妊娠するに足る状態に変えるにはまだ時間が必要のようでした。特にホルモン等薬の投与を繰り返してきていて、身体は冷えている状態です。どうしても姙娠可能な身体に変え、生理を順調な状態に導くために、薬の投与を全く受けない状態が必要と強く感じました。そこでお願いをしてみました。「半年間で良いですから薬を全くきって鍼治療だけで御願いします」と。

信頼関係が無ければとっても受け入れてはもらえないことです。今までの治療の中で培われたものがあったのでしょう。快く受けていただきました。

鍼治療のみでの治療が始まり、開始してから半年が過ぎようとしていた頃から急に「生理がなかなかこないんです」との話がありました。以前にも数ヶ月生理が飛んでいた時期もあり、当初はあまり氣にしていなかったのですが、「なかなかこない」と治療のたびに言われるようになりました。そうこうしているうちに少しお腹に目立つものが感じられるようになり「ひょっとしたら姙娠かもと」感じられるようになっていました。本人もお腹の違和感(少し膨らんできた様子)を覚え心配されていました。病院へ行くことを進め確認をしていただくことにしました。

病院で検診したところ妊娠5ヶ月とわかり、本人も医師も共に驚いていたそうです。

その後、妊娠中の治療を継続していただき、途中逆子にもなりましたが、鍼治療により正常に戻し、最後には陣痛促進穴の反応を捉え、無事出産予定日に安産で出産されました。

今回の事例のように、生理不順で悩んでおられる方も多いです。ホルモン投与だけでは問題解決が困難な場合も多いようです。もともと身体は悪い状態を良い状態に戻そうという機能を持ち合わせています。その力を引き出してあげられる鍼治療(経絡治療)の威力と効果を改めて教えてくれた症例でした。

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20歳になってから急に生理痛が激しくなり、生理のたびに鎮痛剤を服用しなければ仕事ができないほどになりました。

当初は、特に気にせず病院へは行かず、市販の鎮痛剤でその場をしのいでいたそうです。しかし、生理の度に痛みは強く、年を追うごとに益々強くなっていったそうです。しまいには生理の痛みでえびのように丸くなり動けない日も出てきたそうです。

そんな中結婚され、義理のお母さんの紹介で当院に来院されました。

問診しますと、「高校生の頃には生理痛はあまり感ずることはなく、こんなに痛みを感じるようになったのは20歳を超えてからです。生理不順はありません」「一度婦人科で検査を受けたほうがいいとの家族の勧めで検査を受けたところ、子宮内膜症と診断されました。鍼は初めてですが、治りますか」と答えられました。

「手足が冷えています。これは体の中が冷えていることと同じです。子宮内膜症等婦人科疾患は、この冷えによって引き起こされて発祥し、悪化して行きます。鍼をすることで体の芯から暖めて症状を改善し、治していきます。初めのうちはあまりわからないかも知れませんが、定期的に通院してください。比較的早いうちにわかるようになりますよ」

初回の治療時に手足が冷えて冷たかったのですが、治療を終える頃にはどちらも温まりびっくりされていました。

当初、週2回の治療からはじめました。ご家族の理解もあり、比較的通院しやすかったことも完治に導くための大きな要因となります。

治療当初かなり痛みの強かった生理痛は、時には鎮痛剤を服用しても仕事ができなかったほどでした。

治療を始めて3ヶ月頃から次第に痛みが和らぎだし、鎮痛剤を服用しなくとも動けるようになっていました。この頃から治療を週1回に改め、引き続き治療を継続しました。

経絡治療の見方から、治療当初、痛みの激しい状態の時期には「肝経の邪実が目立ち、鎮痛剤の服用をしなくとも楽になった時期には、邪実は消え、肝経の虚に変わっています」

鎮痛剤の服用については、体に悪影響を与えることを話し、なるべく常用しないように注意しました。もちろん、痛みの強いときにはこの限りではありませんが。

ほとんど生理痛も感じなくなった、治療開始から6ヶ月程たった頃、「先生、赤ちゃんができました。ありがとうございます」

朗報が舞い込みました。「それじゃ、もう少し治療をして終わりましょう。その後、つわりが辛いときには、また来てください。おめでとう」

生理痛はほとんど消え、子宮内膜症も改善されたようです。しかも、おめでたい待望の第1子です。

この辺で、当初の目的を終えたので、治療を終了いたしました。

その後、つわりがきついため、来院され数回の治療をして、つわりを楽にし、つわりの治療を終えました。

「妊娠中、何か問題が起きたらすぐに来てください。そんなことがないことを祈っていますよ」

初めにもお話しましたが、婦人科疾患はそのほとんどが「冷え」によって引き起こされ、そして悪化していきます。どうか冷え性の方は、これ以上冷やさぬよう御気お付けください。

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