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今年の2月に、妊娠中の障害から自然分娩した治療例を書きましたが、この患者さんの出産後に腹部手術した例から、気の守りによる手術の成功を他の例も交えながら書いてみたいと思います。但し、これはあくまでも私(鍼師サイドから見たものですが。

自然分娩を無事済ませ、半年ほどたってから検査を繰り返し、最終的に卵巣の炎症から腹部に水がたまり、その量が1リットルにも達していたそうです。医師曰く「良くこれで自然分娩できたな。よく破れなかったものだ」薄い膜のようなものの中に青黒くにごり、どっろとした液体があったそうです。

出産後も腹部内の水の状態は変わらず、検査結果から手術をして水を抜いたほうがいいとの結論が出たそうです。そのため、手術前に治療を受けたいと3回ほど来院されました。

「氣の守りが強くなりましたから、手術を受けても出血量は少なく抑えられ、術後の快復も早くなりますよ」と言って3回の治療を終え、手術の日を迎えました。1週間後退院し、当院に来られました。

「とっても出血が少なくてびっくりしました。担当してくださった先生が、上司の先生に褒められていたんです。こんなに出血が少なくて良い手術だったと。本当に先生の言うとおりでした。ありがとうございました」

このように、経絡治療により氣の調整をしっかりと行うことで免疫力を高いところで保持し、各部の守りが強められ、その結果手術時の出血が抑えられているのです。このような結果は、今回の症例だけではありません。子宮筋腫、帝王切開でも経験しています。そして、共に術後の快復がよいのです。

子宮筋腫では、鍼治療で筋腫を小さく抑えますが、ケースによっては手術を勧める場合もあります。また、逆子で来られて大半は逆子を治し、自然分娩へと導いていますが、ケースによっては難しい場合もあります。特に、出産予定日が近く硬く小さなお腹の方などは難しくなります。ただ、いずれの場合も次のようなお話をさせてもらっています。「これまでの治療は決して無駄ではないですよ。治療をすることで氣の守りが強まられ、手術時の出血が抑えられ、その結果術後が大変楽になります。安心してください」と。

経絡治療による効果の一面です。

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貝原益軒の「養生訓」から4ヶ月に渡って学んできました。現代人にとってはかなり耳の痛い話の連続だったようです。これまでの内容でお分かりいただけたことと思いますが、すべてに過ぎることは気の滞りを招き、身体の中庸が保てなくなって病気へと傾いていくと言うことです。そして中庸に保つと言うことが、大変難しいと言うこともお分かりいただけたでしょう。このことは、私も含めて皆さんも体験から良くわかっていることですね。

治療室で治療させていただいていますと、良くこの中庸の難しさを感じさせられます。「わかっているんですけど、なかなかやめられなくて」「皆と違う服装が出来ないんです。寒くてきついんですけど。高校を卒業したら暖かい服装にします」「ついつい寝る前になると小腹がすいて食べてしまうんです食べると朝食が食べられなくなってしまうんですが」等々。

自分の欲求に、人の見る目になかなか勝てません。人生一度きり、楽しまなければと言う人もいます。それぞれの人生ですからそれもいいのでしょうが。

でも次のことは言えるのでは。

治療体験から「自分の食欲に任せて食べています。特に、美食の時代と言われ高カロリー食を多く取っています」その結果、心臓に負担がかかるようになりました。つまり、心臓に血液を送る血管が細くなり、狭心症になったのです。治療と共に、食も改善していただき症状が改善されていきました欲に任せ食べ、多くのお金を使い、挙句の果てに医療費も多くかかるようになってしまいます。

私たちは、多くの過ちを犯しつつ暮らしてきています。つまり小過の連続と言えるでしょう。大過はすぐにわかるものですが、小過は知らず知らずのうちに身体を少しずつ変えていきます。

少しだけでいいです。生活を少しだけ見つめなおして診ませんか。

貝原益軒の「養生訓」は今回で終了といたします。まだ、内容的には「総論の前半の内容に過ぎませんが」また、改めて来年にでも連載したいと思います。

これを機会に、少しだけ我慢してみませんか。

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