最近の投稿
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 |
15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 |
22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 |
29 | 30 |
アーカイブ
貝原益軒「養生訓」から学ぶ(その6)
08th 5月 2007
“貝原益軒 「養生訓」” 中公クラシックス より抜粋
食後は寝るな
酒食の気がまだ消化しないうちに横になって寝ると、きっと酒食がとどこおって気がふさがり、病気になる。警戒しなければならぬ。昼はけっして横になってはならぬ。大いに元気をそこなうものである。昼はけっして横になってはならぬ。大いに元気を損なうものである。もしひどく疲れたら後ろに寄りかかって寝るが良い。もし横になるのだったら、そばに人を置いて少しの間寝るが良い。長く眠ったら人に呼びさましてもらうが良い。
過信は禁物
養生の道で過信は禁物である。自分の身体の強いのを過信したり、若さを過信したり、病気が軽快したことを過信したりするのは、みな不幸のもとである。刃がよく切れると過信して堅いものをきると刃がこぼれる。気の強いのを過信してむやみに気を使いと、気が減ってしまう。脾腎の強いのを過信して飲食・色欲を過ごすと病気になる。
自分をかわいがりすぎるな
心は楽しませねばならぬ。苦しめてはいけない。からだは骨折らせねばならぬ。休ませすぎてはいけない。およそ自分をかわいがり過ぎてはいけない。おいしいものを食べ過ぎ、うまい酒を飲みすぎ色を好み、からだを楽にして、怠けて寝ているのが好きだというのは、みな自分をかわいがりすぎるのだから、かえってからだの害になる。また病気で無いのに補薬(精力を補うための薬)をむやみにたくさん飲んで病気になるのも、自分をかわいがりすぎるのである。子をかわいがりすぎて、この不幸となるようなものである。
飲食と睡眠
飲食はからだを養い、睡眠は気を養う。しかしあまり飲食を制限すると脾胃を損なう。寝るときでないのに寝ると元気を損なう。この二つは、養生をしようとしてかえってからだをそこなう。よく養生する人は、早くおき、夜半に寝て、昼間は寝ず、いつも業務に励んで怠らず、睡眠を少なくし、精神をすがすがしくし、飲食を少なくし、腹の中をきれいにする。このようだから、元気がよく循環が妨げられず病気にならない。生じてきた気は養分を得て、血気はおのずから盛んになり病気にならない。この寝食の二つが適当に制限されるにが、また養生の要点である。
心を楽しませる
ひとり家にいて、静かに日を送り、古書を読み、古人の詩を吟じ、香をたき、古い名筆を写した折本をもてあそび、山水を眺め、月花を観賞し、草木を愛し、指揮の移り変わりを楽しみ、酒はほろ酔い加減にのみ、庭の畑にできた野菜を膳に上すのも、みな心を楽しませ気を養う手段である。貧賤の人もこの楽しみならいつでも手に入れやすい。もしこの楽しみを知っていれば、富貴ではあるが楽しみを知らない人に勝るといえる。
コメントはまだありません »
No comments yet.
RSS feed for comments on this post. TrackBack URL