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食養生について

08th 4月 2006

よく具合が悪いときや、風邪を引いたときなど、「栄養をつけないと元気になれないよ。とか、体が疲れぐったりしているにもかかわらず、もっと食べないと元気になれないよ」と言われ、肉等を一生懸命食べることが当たり前になっている昨今です。いつからこんな風になったのでしょうか。

私が幼かった頃には、あまり聞かなかったような気がします。元気な体を作るには、確かにしっかり食べることは大切ですが、果たしてからだが疲労し、まさに今、病と闘っている体にとって、しっかりと食べることはどうなのでしょうか。少し考えてみましょう。

その前に、ひとつ考えてみたいことがあります。

最近、粗食について話題となり、食べ過ぎの現代人に注意を喚起しています。私も粗食を勧めている一人ではあります。以前、ラジオを聞いていましたら、次のような話がありました。結構前のことでしたので正確には記憶していませんが、趣旨は次のようなことだったと思います。

最近話題の粗食に対して、少し批判的な立場からの発言です。

「ここまで平均寿命が延び、世界に冠たる長寿国となったのは、現代の栄養学の貢献が大きいと言えます。今、言われているような粗食では、ここまでの成果は出なかったのではないでしょうか」と言われました。

確かにこの点では貢献大とはいえます。戦前までの平均寿命はここまでではありません。しかし、食べすぎ、動物性のタンパク質の取り過ぎ等で半病人と言われる人たちが増えています。多くの場合、このような栄養過多の人たちが増え、高血圧・糖尿病・心臓病・脳梗塞・膠原病等多くの病気を生んでいると言えます。更に、アレルギーもタンパク質の摂取過多の結果、発症が増えているとの見解もあります。

栄養学によって寿命の飛躍的な延びが持たされましたが、その反面多くの弊害も生んできたのではと思わされます。それは、多くの方が病院を訪れ、多くの薬を服用している現状を見るときにそう思えてなりません。

今だからこそ、粗食が大切なのではと思えてなりません(私の勝手な思いですが)

さて、前置きが長くなりましたが本題に戻ることにしましょう。

わかりやすく事例を挙げてお話しましょう。

1.仕事が忙しく、眠っても疲労がぬけない場合

多くの場合、体の疲れを栄養を一生懸命取り入れれば、疲労回復し元気になれると信じています。食べれば元気になれる。特に、肉等しっかり取ればもう大丈夫。と言う常識があります。

しかし、果たしてそうなのでしょうか。

体が疲れきっているということは、体の基本となる内蔵諸機関も当然その機能を低下させています。体が疲れているのに内臓だけが元気とはなりません。疲れがピークとなれば、それに伴って食欲は落ちているはずです。

食欲を落として、体は自己防衛をしているのです。疲れている胃・腸に食べることによって更に負担をかけ、回復を遅らせているのです。

2.風邪を引いて、熱が出、体がだるい状態

体は風邪を治そうと熱を出し、ウイルス等と戦っています。つまり、ウイルス等と戦うために熱を上げるのです。

この状態で食事をしっかりと取ると、血液の多くが消化管に廻され、せっかく戦って必要とされている血液が不足してしまう事態に陥ります。その結果、戦いに負け、風邪の状態が長引いてしまいます。

これは極端な話ですが、できるだけ少食にし、余力を残しておく必要があるといえるでしょう。

このように、単に食べればいいというものではなく、そのときの体の状態によって、つまり体に聞きながら食べる必要があるといえるでしょう。

「腹八分に病なし」常人でこの数値です。具合の悪いときは「腹六分」ぐらいの必要があるでしょう。

ここまでは、私の体験したことと、学んだことから書かせていただきました。

次回から、江戸時代の貝原益軒「養生訓」から何回か学んでみたいと思います。

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生後間もなくアトピー症状が出、いくつかの病院へ行ったり良いと聞いた療法を試してみたりしてきたそうです。しかし、いずれもあまり効果がなく症状は悪くなるばっかりだったそうです。

痒みが強く、夜には特に掻き壊し母子ともに眠れぬ日を過ごしてきたそうです。

当院へは以前アトピー性皮膚炎で来院されていたお子さんのお母さんの紹介で来院されました。

服を脱いでベット上に横になってもらうと、全身の皮膚は黒ずんでいて、首周り・肘・膝等はっきりと皮膚炎が見受けられました。特に、腹部は皮膚が硬くごわごわした感じが強く、腹部にできるしわは全く軟らかさがない状態でした。「時間はかかりますが治っていきますから辛抱強く通ってください。

見た目にも変化がわかりますから、信じて通ってください」と説明しつつ、初回の治療を終えました。家庭の事情もあり、週1回の治療を続けました。

初回の治療から約3ヶ月目に入った頃から腹部の状態がはっきり変わり、硬かった状態から普通の状態に変わりました。お腹にできるしわも全く硬さが消えていました。それまで出ていた体の痒みもそれほど出なくなり、皮膚炎の出ていた所も消えてきれいになっていました。

季節の変わり目や強いストレス等で時折皮膚が少し荒れますが、あまり長く続かずにきれいに戻ります。全身の状態を診ながら2週間に1回の治療となり、良い状態を維持しています。

治療を開始して一年半程して、いったん治療を終え、その後は様子を見ながら不定期で治療をしていくことになりました。初めて治療を受けた時の状態とは雲泥の差です。

アトピー・喘息等アレルギー疾患は、治療を始めてから比較的長い期間を要することが多い疾患です。ですから、安易に「短期間で治りますよ」とはいえません。今回のケースもそうですが「一年ほどかかりますから、辛抱強く通っていただけますか。変化がはっきりわかるようになりますから」とお話させていただいております。そうは言いながらもっと早く治るケースも多くありますが、これらの疾患はどうしても継続治療が必要なため、事前にあえてお話させていただいております。

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