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さかご治療 その後陣痛促進穴で自然分娩へ
09th 5月 2007
初産を帝王切開で出産され、二人目を自然分娩したいと願った症例(30歳代後半の女性)
初産でさかごとなり、いろいろやってみられたそうですが、結局さかごは治らず帝王切開にて出産された。めでたくお二人目を授かったが今回もさかごとなり、助産院から紹介され当院へ来られました。
当初は、さかごの治療ということで来院。さかご治療のほうは、私の経験上妊婦さんのお腹の状態・妊娠週から診て容易に治すことが出来ると思われました。数回の治療でさかごは戻りました。その後、「安産灸を続けていきましょう」ということで状態を診ながら1週間から2週間に1回の割合で来院していただき、治療を継続していただきました。
治療を継続していますと「一人目は帝王切開での出産だったので、二人目は何とか自力で出産したい」と打ち明けられました。「ただ、帝王切開で出産された場合は、次の出産時にも安全を確保するため帝王切開になるケースが多いようです。私のできることはやっていきますから、自然分娩に向けて調整していきましょう。臨月に入る前に産科の先生に、自然分娩したいという強い思いを話してください。その上で、産科の先生にもご協力してもらいましょう」
その後、産科の先生の許可がもらえ、自然分娩に向けて治療を継続しました。但し、条件として「出産予定日を過ぎたときには帝王切開になります」と言われました。
臨月に入り、治療間隔を週1回に戻し、予定日の10日前からは週2回の治療となりました。特に出産予定日の1週間前から背部に出る“陣痛促進穴”の様子を見ながら予定日に強い陣痛が起こるようにと治療を継続しました。その結果、予定日二日前に背部の反応がいい位置に現れ、そこに所定の治療を加えて治療終了となりました。
無事予定日の出産となりました。翌日、連絡をいただきました。「とっても楽な出産でした。初めての自然分娩でしたが、皆が驚くほど短時間の安産でした。どうもありがとうございました」
最近良く聞く話として、今回のようなケースが多いとお聞きします。つまり、一人目の出産を何らかの事情で帝王切開となり、二人目の妊娠で今回はどうしても自然分娩したいということです。1回目が帝王切開になる理由はいろいろあるでしょうが、その中のひとつとして“さかごの問題・微弱陣痛の問題等”があると聞いています。どうしても、鍼治療には抵抗があるとは思いますが、今回の例のように成功するケースが多いのです。すべてが成功するわけではありませんが、それでも多くの手助けが出来ると思っております。
今回の症例を通して、鍼治療の良さを少しでもわかっていただければ幸いです。そして、多くの妊婦さんの手助けが出来ればと願っております。
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